3月6日、オープンイノベーションフィールド多摩 国分寺館で、自社ホームページ(以下:HP)を持ちながらもその活用に課題を感じている中小企業の製造業の方に向けて、自社HPを広報PRや営業マンの役割を担うツールとして活かし、売上アップや採用応募の増加につなげる方法を学ぶセミナーを開催いたしました。
本セミナーでは、製造業の技術や魅力を分かりやすく表現し、適切にPRすることを目的とした製造業専門のHP制作サイト「製造業ドットコム」を立ち上げた株式会社デジタルベリーの方を講師に、効果的なHP運用のポイントを事例とともにご紹介いただきました。
セミナーに参加して学んだことをレポートいたします。お読みください。
■講師紹介
株式会社デジタルベリー 営業部 部長
木村 可菜絵(キムラ カナエ)氏
経歴
・2010年 株式会社デジタルベリー入社
・入社後、デジタルカタログ制作業務、自社サービス担当、HPディレクション担当などを経て2024年7月に営業部長に就任
・これまでに製造業を中心に上場企業、金融機関など含めて、50社以上のHPの企画提案、ディレクションに携わる
【取得資格】
・上級ウェブ解析士
・クロスメディアエキスパート
・Webディレクション検定
・情報セキュリティー初級
株式会社デジタルベリー 営業部
篠原 調(シノハラ シラベ)氏
経歴
・2022年 株式会社デジタルベリー入社
・HPの企画提案・ディレクション、デジタルカタログの販売を担当
・大学在籍時に「埼玉大学学生フォーミュラプロジェクトサークル」に所属し、活動を通して、製造業をもっと広めたい思いから、2024年より「製造業ドットコム」運営担当として、サービスの企画にも携わる
【取得資格】
・ウェブ解析士
・Webディレクション検定
・情報セキュリティー初級
■プログラム
・自己紹介
・中小製造企業のHPが抱える課題
・HP立ち上げ/改修時のポイント
・改善後のビフォーアフター(事例)
・HPが持つ役割と重要性
・まとめ
■セミナーのポイント
【自己紹介】
講師のお二方は、Webマーケティング提案やクロスメディア総合提案により企業の発展を支援する会社に所属されています。
※クロスメディアとは、Webサイト・デジタルカタログ・印刷物・動画・DX支援を用途に応じて複数コンテンツを組み合わせることです。
なかでもWebサイトのHPにいたっては、製造業・メーカーを中心に350社以上の企業で導入実績があり、そのノウハウが後のプログラムで語られます。
※製造業に特化した「製品の強み、技術力を分かりやすく伝えるHP制作」のサービスサイトが、「製造業ドットコム」です。
【中小製造業企業のHPが抱える課題】
過去に講師が、製造業から受けるお悩みやご相談の中で、
「[業界トップクラスの技術]や[他社に真似できない製品]を持っているが、HPでうまくPRできていない!」
というものが頻繁にありました。
この点についての対策を、次のプログラムで集中的に講義されます。
【HP立ち上げ/改修時のポイント】
一番大切なことは、
・製品/技術が何か(何を売っているのか)
・強みはどこにあるのか(メリット、他者との違い)
を明確にした上で、
① 分かりやすいデザイン
② 伝えるためのコンテンツ
の2つをHPで表現することが語られました。
制作から公開、運用までの流れとしては、5つのStepと注意点が伝えられました。
Step1. 情報を整理
製品・技術の強み・独自性、などを整理する。
Step2.目的やターゲットを設定
ターゲットの人物像など、目指すゴールを具体的に設定する。
Step3.コンテンツ設計
流行を追ったデザインありきの作成ではなく、分かりやすい導線・構成、理解が深まることが大切。
Step4.分かりやすいデザイン
「どんな製品」「どんな強み」があるのか、明確に伝わるデザインが重要。
Step5.制作・公開後の運用
定期的な最新情報への更新の有無が、Googleの検索順位に影響する。
【改善後のビフォーアフター(事例)】
3つの企業のHPビフォーアフターを紹介しながら、実施事項とその効果が語られました。
事例A社
実施事項:画面いっぱいの画像、端的なテキスト、こだわりの写真、カスタムオーダーページの作製、選ばれる理由説明、顧客側からコンタクトできる導線づくり
効果:集客アップ、情報の整理
事例B社
実施事項:設備紹介、品質方針と環境方針の明記、実績(作れるものラインナップ)、顧客側からのファイル添付機能
効果:集客アップ、情報の整理、人材採用
事例C社
実施事項:人材採用サイトを新設、キャリアステップを解説、教育制度の明示
効果:人材採用の応募アップ、情報の整理、イメージアップ
【HPが持つ役割と重要性】
「HPは、Webを活用した集客DXの第一歩として有効」であることが、以下の2つ効果による重要性とともに示されました。
① 営業手法の変化に対応
「プッシュ型営業」から「プル型営業」に変化
HPが顧客側からの問い合わせや資料請求を受けることではじまり、そこに企業側がコンタクトを取る。反響営業となる。
② 人手不足に対応
求職者はHPから情報を収集する
HP・採用ページが、求職者にとって企業との大切な窓口となる。
【まとめ】
最後に、講師は講義の中から特に重要な3点をおさらいして、セミナーを終了しました。
1、 製造業でよくある「お悩み・ご相談」
[業界トップクラスの技術]や[他社に真似できない製品]を持っているが、HPでうまくPRできていない!
2、 HP立ち上げ/改修時のポイント
・製品/技術が何か(何を売っているのか)
・強みはどこにあるのか(メリット、他者との違い)
→分かりやすいデザインと伝えるためのコンテンツを工夫する。
3、 HPが持つ役割と重要性
Webを活用した集客DXの第一歩として有効。
■おわりに
ご参加されたものづくり企業の方には、セミナーで学ばれたことが自社のHP改善にお役立ちいただけることを願います。また、HPに対する考え方などは、ほかの業種の企業でも活用できる点もあったと思いました。
今後もOiFでは、様々な内容のセミナー、イベントを企画してまいります。皆様のご参加をお待ちしております。