3Dプリント技術に興味があるクリエイターや導入を検討している企業の方々を対象に、実際の体験を通じて知識の共有や技術交流、そして新しいビジネスチャンスの創出を目指して開催する、3Dプリント体験コミュニティイベント「ヨルラボ」、第2回目のレポートをお届けします。
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■当日のプログラム
・本日の「ヨルラボ」の進め方について
・チーム分け
・初めてチーム → ネームプレート作成
・2回目チーム → 作成してきたデータをもとに3Dプリントで出力
・質疑応答とまとめ
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■ファシリテーター
3Dプリント師/YOYOMAKER/プロトタイプラボ開発アドバイザー
東方 秀樹(トウホウ ヒデキ)さん
■プロフィール
・横浜国立大学教育人間科学部卒
・ヤマハ音楽振興会に入社後、東京・神奈川の直営音楽教室、関西の特約店マネジメントに従事。
・退職後、ハードウェアスタートアップ、株式会社ニコ・ドライブで身体に障がいを持つ方のための自動車用品製造販売に従事
・同時期に3Dプリンターによるヨーヨー製作を追求する個人ブランドYOYOMAKERの個人活動を開始
競技世界チャンピオンのヨーヨーや用品の開発を行いながら、3Dプリンターの活用普及を進めるべく不定期でワークショップを主催する
・チェコの3Dプリンターメーカー、PrusaResearch社の日本現地協力スタッフ
・2023年より、東京都中小企業振興公社OiF多摩国分寺館プロトタイプラボの開発プロセスアドバイザーに就任
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■第2回「ヨルラボ」開催!
先月に続いて、3Dプリント体験コミュニティイベント「ヨルラボ」が開催されました。
第1回では全員が初めての3Dプリント体験でしたが、第2回では初参加組と2回目組に分かれ、それぞれの課題に取り組みました。
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■チームに分かれて3Dプリントに挑戦
初参加の方が挑戦したのは、50mm×30mm×10mm以内のサイズでつくるネームプレートです。
参加者は、持参したPCやタブレットに事前にインストールしたCADソフト「Tinkercad」を使い、思い描いたネームプレートの作成からスタートしました。
2回目組の方たちは、1ヶ月の間に試行錯誤して作成したデータを持参して参加。
中には、複数のデータを持ち込む方もおり、その熱意がひしひしと伝わってきました。
「Tinkercad」をすでに使いこなしていて、ファシリテーターの東方さんも驚くほどの習熟度を見せる方もいらっしゃいました。
設計図から3Dプリント時の注意点、そしてうまくプリントするためのコツなど、東方さんからのアドバイスを受けながら、設計者と東方さんが相談しつつプリント方法を決定していく様子は、前回のネームプレート作成から大きくレベルアップした工程でした。
参加者の皆さんは、設計からプリントアウトまでの一連の作業を体験することで、3Dプリントへの興味がさらに深まったようでした。
3Dプリンター用のフィラメント(素材)に関する質問や、カラフルな作品を作るための設定方法について、東方さんへの具体的な質問が飛び交い、参加者同士でお互いの作品についてディスカッションする姿も見られ、活発なコミュニケーションが行われていました。
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■より精度の高い作品を作るためのアドバイス
最後に、東方さんより参加者の皆さんへCADソフトに関するアドバイスがありました。
「ヨルラボ」への参加条件としてインストールをお願いしている「Tinkercad」は、初心者にも簡単に使える反面、細い作りこみには向いていないソフトなのだそうです。
作品の精度を高めたい場合は、より緻密な設定が可能な「Fusion360」がオススメとのこと。
(「Tinkercad」と「Fusion360」は連携しているソフトなので、同じアカウントでログインできます)
そのほかにも、東方さんがチャレンジしているエレキベース作成過程での具体例や、好きなキャラクターのグッズを自作するため、「Illustrator」のデータをCADソフトに取り込むことで、比較的簡単に想い描いた作品を作ることができるといったヒントも共有され、参加者の想像力をさらに刺激しました。
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■まとめ
第2回の「ヨルラボ」では、初参加組と2回目組に分かれ、それぞれの進度にあわせたワークショップになりました。
ファシリテーターの東方さんからの細かなアドバイスを通じて、3Dプリントの技術と創造力が高まり、参加者の皆さんにとって具体的な新しいアイデアが湧いてきたようでした。
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新しいビジネスチャンスの創出を目指す3Dプリント体験コミュニティ「ヨルラボ」は、今後も継続して開催予定です。
3Dプリンターの可能性について興味を持たれた方のご参加をお待ちしています!