ベント通信

  1. オープンイノベーションフィールド多摩トップ
  2. イベント通信
  3. 国分寺館
  4. 変わる町工場、変える経営。~令和時代の”売れるモノ”と社会実装のリアル イベントレポート

変わる町工場、変える経営。~令和時代の”売れるモノ”と社会実装のリアル イベントレポート



不確実な時代ゆえの、社会課題の解決やファンを生む商品開発の重要性


本イベントでは町工場経営者への支援経験を持つ講師が、自身の商品開発の実体験をお話しいただき、成功例だけでなく失敗例なども具体的に語っていただきました。
特に社会課題の解決やファンを生む商品開発の重要性について深くお話いただきました。
また後半の壁打ち会では、参加者の方の中から事前に壁打ち希望者を募り、2名の方が自身の商品をプレゼン。それぞれ講師だけでなく他の参加者からの意見をもらい、自社商品の販売、販路拡大のヒントを得ることができました。


基調講演:「変わる町工場、変える経営。~令和時代の”売れるモノ”と社会実装のリアル~」


眞鍋氏による基調講演は、町工場経営者への支援経験を持つ講師が、不確実な時代ゆえの社会課題の解決やファンを生む商品開発の重要性が語られました。

1-1. 製品開発の現代的視点
・変化への対応
顧客の興味や市場は刻々と変化しており、単に「良いもの」を作っただけでは売れない時代。「わざわざこれを買わなくても生活が成り立つ」 状態の中で、売れるものを生み出すのは難しい。
・開発の指針
社会課題の解決に繋がるもの。
特定の人を喜ばせる、ファンが生まれるもの(熱狂的な共感を生むもの)。

1-2. 市場と環境の観察の重要性
・内省と外部環境の把握
自分の考えに閉じこもらず、ひたすら外(市場、顧客の行動、環境変化)を観察し、会話を通じて相手を理解することが必要。
・不確実性の時代
時代は常に変化しており、過去の成功例や「良い」とされたことが現在では通用しないこともあるため、自分の考えに固執せず、常に外のヒントを得て、それに対する自分の答えを見つけることが精神衛生上も重要。
・無駄の排除とコミュニケーション
時代やマインドを無視・軽視した開発は受け入れられにくい。製品開発は慎重に、無駄を少なく、様々な側面に配慮した丁寧なコミュニケーションが必要。

2. 製品開発の具体的なプロセス
続いて講師自身の経験に基づき、無駄を減らし成功に繋げるための具体的な開発プロセスを紹介しました。

◎開発フローの全体像
内部分析 → 市場調査(1回目) → 企画書作成 → 予算策定
原理試作 → モニタリング(1回目)
試作 → モニタリング(2回目)
販促計画 → 展示会/販売 → 再実施/販促活動(無限ループ)

◎開発期間の目安
最短3ヶ月、半年も可能だが推奨は1年。1年あれば、企画、試作、計画がしっかりでき、やらかしなく良いものが出せる。
◎デザイナーとの協業
内製も可能だが、外注する際は、予算と依頼範囲・責任の所在を明確にし、契約書(秘密保持契約、知的財産権など)を結ぶことがトラブル防止に繋がる。


3. 自社商品の壁打ち会、ならびに交流会


後半は、壁打ち会&交流を行いました。
参加者様の中から事前に壁打ち希望の方を募り、2名の方が自身の商品をプレゼン。それぞれ講師だけでなく参加者からの意見を募りました。

プレゼンをしていただいた方々は、

1.自社製アップルパイの販路拡大をしたい
2.自社製ファイルの販売方法のヒントが欲しい

という自社製品をお持ちの方々の悩みがあり、本日壁打ちにて相談をされたいとのことでご応募いただきました。
皆さんから熱心な意見や質問が飛び交い、大いに盛り上がった時間となりました。
そしてイベント終了後も話が尽きず、更に参加者同士での交流が生まれていました。

今回ご提案頂いた自社製品
自社製アップルパイ



まとめ

ご参加の方は講師の実体験を元に、商品開発の考え方や苦労などを聞き、商品開発の流れや販路拡大について深く学ぶことができました。
また壁打ち会では講師の先生だけではなく参加者の方々からも熱のこもった意見や質問が相次ぎ、貴重な意見交換の場となりました。
事前に応募いただきプレゼンをされた方々は、それぞれ様々な意見をもらい、自社商品のブラッシュアップ、販路拡大についてヒントを持ち帰ることができました。

今後もオープンイノベーションフィールド多摩国分寺館では、中小企業経営やイノベーションに役立つイベントを開催してまいります。
ぜひ一度当館のイベントへご参加ください。



合同会社メイクスアンドシングス 代表
プロダクトデザイナー
眞鍋 玲 氏

【経歴】
都内デザイン会社にて皮革小物開発・販売事業のデザインアシスタント、眼鏡デザイン、ブランディングなどを経験。
セイコーインスツル株式会社、セイコーウオッチ株式会社にて腕時計デザイン、時計駆動部外販事業のデザイン販促制作などを経験。
2017年よりフリー。製造業をメインクライアントに新規事業開発や商品開発などのデザイン支援を行う。
2022年「合同会社メイクスアンドシングス」創業。自治体・行政と連携した商品開発支援を行う。
同年「メイカーズリンク」役員就任。日本国内の町工場の自社製品の開発・販路拡大を共同で進める「町工場プロダクツ」事業運営。
------------------------------------------------------
経歴
2017-現在
東京都中小企業振興公社「売れる商品開発道場」デザインインストラクター歴任

2019年9月
metamatete誠品生活日本橋立ち上げ

2022年5月
東京手仕事プロジェクト(東京都中小企業振興公社)八重樫内刃物製作所作「安来鋼包丁」が普及認定製品に選ばれる

2022年9月
中小企業庁が全県に設置する「よろず支援拠点」千葉県でのデザイン専門家就任

2024
東京都中小企業振興公社「売れる商品事業化道場」アドバイザー就任


今後もオープンイノベーションフィールド多摩 国分寺館では多摩地域の中小企業の皆様にとって有益な情報を届けてまいりますので、足をお運びください。


関連記事

から関連する記事を表示しています。