ベント通信

  1. オープンイノベーションフィールド多摩トップ
  2. イベント通信
  3. 八王子館
  4. 補助金を武器にする!挑戦する会社のための資金調達開催レポート

補助金を武器にする!挑戦する会社のための資金調達開催レポート


2026年度補助金を紹介


制度選びは「自社の目的」から始まる

2026年2月28日、補助金を武器にする!挑戦する会社のための資金調達を開催されました。2026年度に活用が期待される補助金・助成金について、具体例を交えながら解説いただきました。最初に強調されたのは、自社に合う制度を見極めることの重要性です。補助金は業種や事業内容、企業規模によって条件が異なるため、まず自社の目的を明確にする必要があります。

売上拡大、販路開拓、新商品開発、DX推進など、課題や目標によって選ぶべき制度は変わります。制度に合わせて事業を考えるのではなく、経営課題に合う制度を選ぶことが有効な活用につながっていきます。


国の補助金が担う役割  

国の補助金としては、生産性向上や新事業開発を支援する代表的な制度が紹介されました。ものづくり補助金、デジタル化・AI導入補助金、小規模事業者持続化補助金、新事業進出補助金、事業承継・M&A補助金などです。

これらは単なる資金援助ではなく、企業の付加価値向上や成長を促すことを目的としています。設備投資、システム導入、新商品開発、販促活動など幅広い取り組みが対象となり、多くの制度で補助率は1/2程度が基本です。条件によっては優遇措置が設けられる場合もあります。


東京都の助成制度という選択肢

東京都の助成制度についても紹介されました。新製品・新技術の研究開発支援や、生産性向上のための設備投資支援、受注型企業の基盤強化事業など、企業の成長段階に応じた支援が用意されています。

研究開発から量産体制の整備まで対象が広く、国の補助金と併せて検討することで、自社に適した支援策を見つけやすくなります。  


補助金への考え方・申請への向き合い方  


申請の前に行うべき自社分析

制度の説明に続き、申請準備として重要とされたのが自社の現状把握です。特に財務面の分析は不可欠で、売上や利益の推移を複数年にわたって確認し、変化の要因を検討する必要があります。

売上と利益の関係、市場環境、競争状況、コスト構造などを多角的に分析することで、取り組むべき課題が明確になります。


補助金は課題解決の手段である  

分析を通じて、DX導入、新市場進出、新商品開発、設備更新など、将来に向けた施策が見えてきます。補助金はそれらを実現するための手段であり、利用すること自体が目的ではありません。

事業戦略に合致した制度を選ぶことが、採択後の実行力にも直結します。


成長戦略を支える事業計画  

補助金申請には具体的な事業計画が不可欠です。既存事業の強化、新商品開発、新市場開拓、新規事業展開などの方向性を整理し、実現可能な形に落とし込む必要があります。

投資額、資金調達方法、回収見込みなどを明確にすることで、計画の説得力が高まります。補助金は自己資金や借入と組み合わせて活用する前提で考えることが重要です。


専門家に相談する際の注意点  

専門家への相談は有効ですが、申請書の作成を全面的に任せることはできません。制度上、最終的な書類作成は申請者自身または行政書士が行う必要があります。

そのため、専門家は助言役として活用し、自社主体で申請を進める姿勢が求められます。


経営者が語る!補助金・助成金の実体験  


制度活用のリアルな実情

第2部では、補助金・助成金を実際に活用した経営者の体験が紹介されました。申請書作成の負担や採択後の報告業務、使い道に関する制約など、制度利用の現実が率直に語られました。

社内での製品開発は受注の生産に比べ、優先順位が下げられがちですが、計画を具体化する過程で社内の方向性が共有され、補助金の〆切があることで、事業を推進することに繋がります。  


挑戦を加速させるための仕組み

補助金は不足資金の補填ではなく、新しい挑戦を後押しする仕組みです。製品開発という投資に対するリスクを補助金によって軽減することで、失敗しても別の開発ができる余力になります。

また、採択を目指して計画を磨く過程そのものが、自社の強みや弱みを再認識する機会ともいえます。


まとめ


制度は万能ではありませんが、適切に活用すれば企業の成長を支える重要なツールとなります。制度選定から申請、事業実行までを自社主体で進めることが成功の鍵であることが、実体験を通じて具体的に示されました。

補助金を単なる資金調達ではなく、経営戦略の一部としてどう活用するかを考える機会となっていれば幸いです。



中小企業診断士 

萩野久子 氏






学歴:筑波大学第一学群自然学類卒業(物理学専攻)明治大学法科大学院修了(法務博士)
職歴:システムエンジニア
保有資格:中小企業診断士・1級販売士・消費生活専門相談員・行政書士
        ・情報処理技術者(アプリケーションエンジニア・情報セキュリティマネジメント)
得意分野:経営革新計画策定支援、助成金・補助金支援、
業務分析&IT導入支援、創業支援、商店街支援、地域ブランド創出等
趣味:温泉巡り、食べ歩き、フラダンス
好きな所:南の島!サンゴ礁の海!!




新協電子株式会社 代表取締役 

中西英樹 氏


1962年10月生まれ、三重県出身。工学院大学卒業後、富士通(株)に就職。
同社で斯業経験を積んだのち、2004年頃に新協電子(株)に入社。
取締役を経て、2010年代表取締役に就任。
平成17年関東経済産業局IT活用型経営革新モデル事業の補助金採択により
事業の構造改革実施、ものづくり補助金は平成21、25、26と3回連続で採択。
その他に開発型助成金を活用し自社製品を充実させた。



 
 
今後もオープンイノベーションフィールド多摩 八王子館では多摩地域の中小企業の皆様にとって有益な情報を届けてまいりますので、足をお運びください。


関連記事

から関連する記事を表示しています。